王女様!
2011年8月30日 / 養蜂場日記
ミツバチが増えて巣箱から溢れるような状態になると“巣別れ”が始まります。
蜂児や卵がぎっしりと詰まった巣枠の一部に、ピーナッツの殻に似た“王台”とよばれる育児房が作られます。
これは女王蜂候補を育てるためのもので、これができると“分蜂”が近いことが分かります。
2週間ほどで出房してくるのは、働き蜂ほどの大きさの未受精の女王蜂候補です。
(写真中央―柿色の蜂は生まれ出て2日目の未受精女王)
1~2週間のうちに”婚姻飛行”とよばれる、生涯一度の受精のための飛行に飛び立ちます。
受精は空中で複数のオス蜂との間で行なわれ、その後、急速に体も大きくなり、早いもので2~3日、遅くとも2週間ほどで産卵を始めます。
婚姻飛行には多くの危険が付きまといます。
特に巣別れの季節である5月から6月にかけては、ミツバチの害敵とも言える小鳥たちの繁殖の季節でもあります。
ヒナたちの餌探しに躍起になっている彼等にとって、ミツバチは格好のターゲット。
色鮮やかで目立つ王女蜂が犠牲になることも少なくないのです。特にツバメは養蜂家泣かせの存在です。
養蜂家にとって青葉の季節は、上空を優雅?に飛び交うツバメを見上げながら嘆息する日々でもあります。
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