ミツバチが危ない!!
2015年12月30日 / 最新のお知らせ
養蜂場日記に掲載したものと同じ内容です。
国際環境NGOグリーンピースから、以下のメールが送られてきました。
政府は、ミツバチに非常に強い毒性を持つ農薬を解禁しようとしています。
みつばちに毒性の高い農薬です
この農薬を使った農産物の輸入を目的とした申請が出された直後、日本国内での使用許可(登録)を求める申請も出されています。しかしスルホキサフロルは、開発メーカーのダウ・アグロサイエンス社(アメリカ)自身も、ミツバチへの毒性が強いことを認めている農薬です。
近年、日本でもミツバチ不足により、受粉のためのミツバチのレンタル料金が値上がりしたり、ミツバチの盗難がおきたりしています。ミツバチなど受粉を支える生物へのリスクを高める農薬をつぎつぎに解禁するやり方はもう終わりにすべきです。
アメリカでは裁判になり、最近、使用許可は無効という判決が出て、使用許可が取り消された農薬です
実は今年(2015年)9月、当のアメリカでも、養蜂家や環境NGOが起こした裁判で「ハチへのリスクが十分検討されていないまま使用を許可したアメリカ環境保護庁(EPA)の判断は無効」、という趣旨の判決が出ました。これを受けて同年11月にはアメリカ環境保護庁も使用許可を取り消しています。輸出元のアメリカで使用許可が取り消された時点で、日本でも審査の必要性や内容が問われるべきなのに、なぜ拙速に審査を進めるのでしょうか。
消費者が守られていません
今の農薬登録の仕組みの中では、消費者の意見と農薬メーカーの意見が対等に扱われませんし、情報も十分開示されません。たとえば、アメリカでは使用許可が取り消されたことは、残留基準の案を承認する食品衛生審議会では一切説明や審議がなく、今回のパブコメの資料にも書かれていません。
一方、消費者を守る立場であるはずの消費者庁は、「事故がおきたらその情報を厚生労働省に提供するのが仕事です」との認識(注1)しかなく、消費者の保護はおろそかになっています。
5.農家さんの期待に応えるものではありません
農林水産省の調査では、農家さんの環境保全型の農業への関心は高く、普通の農家さんの半分以上が、条件がととのえば有機農業にしたいと答えています。が、国レベルでの有機農業の支援制度は一向にすすんでいない一方、農薬の規制緩和ばかりどんどん進んでいます。今回の基準設定はアメリカのメーカーからの要請で新たなネオニコ農薬を解禁するもので、環境保全と農業を両立する流れに逆行したものです。
ACTION 1: ミツバチと食の安全を守るためにあなたもパブコメを出してください!
ぜひ、これ以上ネオニコチノイドの使用を増やさないために、新ネオニコチノイドにもNo!の声を政府に届けてください。一人でも多くの声を届けるため、お知り合いにもぜひ呼びかけてください。(去年ネオニコ農薬クロチアニジンの規制緩和に反対するパブコメが1600件以上も集まったことで、審議が一時中断となり規制緩和を遅らせることにつながりました。今回はそれを上回る意見を送り、新たなネオニコを止めましょう!)
国際環境NGOグリーンピースのHPのブログをご覧ください。
よろしくお願い致します。